いろは歌で家をつくる

先日、フェイスブックとインスタグラムに作った継ぎ手の動画をのっけると、「木に何か書いてある?」と聞かれましたので、今日は番付けのいろはについて書いてみます!

 

今回は全部自分で加工するので、どの木がどこに使われる木なのか自分で解かるようにせんといけんです。

 

工場で機械が加工してもすべて書いてありますが↓

建物が小さいとは言ってもこれだけの木があると番号をつけておかないと何が何かさっぱりわかりません(笑)

碁盤を想像して頂くと解りやすいですね↓

縦の通りと横の通りがあって、縦の通りは約90センチピッチで「いろはにほへとちりぬるをわか」とします。

 

横の通りは「123456789」とします。

 

あそこ何番通りだっけ?なんて時は「との4番」か!とか「との2番か!」なんてなるわけです。

最近の家の大きさ的に「か」通りくらいまでの家が多いので、たまに大きな家で「そ」なんて出てくると「いろはにほへとちりぬるをわかよたれそ」って頭の中で呪文みたいに唱えて「あ、あそこか!」なんてなるのは大工さんあるあるだと思います。

 

そして大工さんが一番最初に墨付けをするのが「いの1番」なので、物事を最初にやって欲しいときなどに「いの1番にやって!」なんて言うわけです。

また、今みたいに文字の読み書きを「あいうえお、かきくけこ」で習う前は「いろは歌」で習っていたそうです。

 

平仮名は小学校で一番最初に習いますよね?「初歩に習得しておくべきこと」ってことで、「〇〇のいろはを教えてやる」と今でも言われているんですよね。

 

今風に言うと「〇〇のあいうを教えてやる」となるんですかね。

 

しっくりこんな…

 

やっぱり「いろは」がいいな。

 

ちなみに我が家の次女の名前は「いろは」だったりします。

 

そんないろは歌を全部書いてみると

 

いろはにほへと ちりぬるを

わかよたれそ つねならむ

うゐのおくやま けふこえて

あさきゆめみし ゑひもせす

 

色は匂へど 散りぬるを

我が世誰ぞ 常ならむ

有為の奥山 今日越えて

浅き夢見じ 酔ひもせず

 

どんなにきれいなものでも、どんなに良い香りのする物でも、形ある物はいつかなくなる。この世に常なる物はない。っていう教えですね。

 

この歌、実は折り句というもので、言葉の意味はのけておいて平仮名7文字ずつ並べないと隠された意味はわかんないんですよね。今日はスルーしますけど。

 

いろんな事にいろんな意味があっておもしろいですよね。

 

 

あとはこれ↓

大工さんが使う「さしがね」というものなんですが、大工さんの三種の神器と言われていて「さしがねがないと家が建たない!」と言われていたくらい大事な物ですが(今は工場で機械が作るのでそんなに重要ではない)、裏を見ると漢字が書いてある↓

順番に行くと

 

と書かれています。

 

良い漢字もあれば、若干不吉っぽい漢字もある。

 

これにも意味があって、不吉な漢字が書いてある寸法では家は普通作らない。

 

例えば「病」だと…この寸に当たればすべて凶。病気、悪いことが起きる凶。

 

「離」だと…子に別れ、親に別れ等万事離れて凶。

 

あとは「害」や「劫」が悪い。

 

まぁ最近では大工さんですらさしがねは真っすぐ線を引く時くらいしか使わないので、こういった事が無視された家がほとんどですね。

 

棟上げをするときに取り付ける棟札の作り方や↓

表札の削り方にも吉凶はある。

 

家づくりって結構決まり事と言うか縁起の良し悪しがあるんですよー!!風水とかもありますしね。

 

よく理解して家を建てたいですね!

 

来週は継ぎ手でも紹介してみようかな~。

 

おしまい♪