先週、波輝カフェの方と一緒に尾道と鞆の浦に行ってきました。
尾道は、7年ほど前に改修を公開していた「浄土寺」というお寺を見に行った時以来、二度目の上陸。鞆の浦は初めて行きました。
尾道で食べたラーメンも美味しかったし↓

街並みも大好きだったけど正直今回はこれしか入ってこんかった。
給湯器に辰夫↓

なんでだよ。かなりおこじゃし。
これのせいで人生二度目の尾道は「給湯器に辰夫」でしかない。
ま、それはいいとして尾道も鞆の浦も「板張りの家が多いな」という印象。




そういう地域ってあるんですよね。
岡山は全体的に焼杉が張られている家が多いですし、兵庫県の加東市なんかも焼杉の家が多い。
焼杉って言っても田舎でよく見る、上2/3が漆喰で、下1/3が焼杉っていう家じゃないですよ。
家全体が焼杉の家のことです。
鞆の浦には、もちろん焼杉の家がたくさんありましたがこういった家もありましたよ!
舟の板を外壁に使用した家↓

上の方が曲がってるのがわかりますか?
となりは杉の皮を張った家↓

なんだここは!!とずっとテンション上がりっぱなしでした!!
見る家見る家築年数なんてわかりませんが、板張りは何年経ってもきれいですね。
外壁に焼杉を張る家って「滋賀県より西」と、西日本に限定されていますが、尾道と鞆の浦に焼杉の家が多いのは海に面しているからでしょうね。
潮風の影響で劣化しやすい環境に適応するためのものだと思います。
木を焼くことで炭化作用が起こり防虫、防腐の効果があり、耐久性が上がる為です。
今はやりの金属系のサイディングや、昨今の住宅の8割くらいで使われているであろう窯業系サイディングは潮風が吹くところには不向きです。
なんなら窯業系のサイディングは5年もすれば北側はカビが生えますし、地震にも弱いです。これについてはまた詳しく書きますね。
てことで今工事をさせていただいている波輝カフェでも焼杉を張っている最中です。
張る前↓


まぁまだ途中ですが↓






潮風に強いってことを除いても、僕は焼杉が好きなので結構お客さんにお勧めしています。
両方とも一昨年工事させていただいたお宅です↓


こちらは1階部分を張り替えました↓



おすすめする理由は
・耐久性がある(50年、60年ノーメンテナンスなんてザラです)
・遮熱、断熱効果がある
・高いと思われがちだけど意外と安い
・環境に優しい
などですかね。
まぁどんなに立派な建物でもいつか役目を終えるときは必ず来ます。
そんな時、環境に負荷をかけないということがこれから大事になってくるんじゃないかとずっと思っています。
日本の今の家づくりはこの辺の考え方がまるでだめ。
解体した時のことなんて全く考えていないと思う。
ドイツでは処分するときのことまで考えて、雨どい1つとっても規制があります。
日本ではほぼ100%使われているであろう塩化ビニール製の雨どいは30数年も前に使用が禁止になっている。
だから僕もビニール製の雨どいは絶対に使わない。
考え方がまるで違うんですよね。
今回の波輝カフェは、木造ですし、金物は使ってないし、外は焼杉じゃし、中も全部板を張る予定です。
いつか建物としての役目を終えるころ、自然に返るように、そしてきれいに朽ちていくことでしょう。
これから家を建てられる方はそういったことまで気にして欲しい。
自分たちの時代だけ良けりゃいいって考え方は寂しすぎる。
環境に対する考え方はヨーロッパにはずいぶん遅れを取っているとは思いますが、今日このブログを読んでくれた方にはちょっとでも気にして素材を選んで欲しいと思います。
おしまい♪